[日米]新型潜水艦音響監視システムSOSUSを沖縄に設置?中国,太平洋?

海底に設置して潜水艦を探知する音響監視システム「SOSUS」。この最新版を沖縄近海に設置して日米が一体運用しているという情報が流れましたが真偽は如何に。SOSUSは中国海軍の活動が活発化する中で沖縄付近の海峡を通過して太平洋に出る中国潜水艦の動向を掴むための重要な手段となります。

 

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潜水艦を探知するために海底に設置されるソナー監視ラインSOSUS (Sound Survaillance System)。日本語ではソーサス、水中固定聴音装置などとも呼ばれますが、自国近海や重要海峡における潜水艦の探知・監視には非常に有効なシステムとして知られています。冷戦時代にアメリカがソ連の潜水艦を探知する重要な手段として1950年代から実用化に成功して運用を始めました。

通常は監視する海域近くの陸上施設から海底ケーブルを延ばして設置されたパッシブソナー(こちらから音を出さず、相手の音を探知するソナー)を運用します。具体的には付近を潜行する潜水艦の音響や磁気を探知します。潜水艦には人間と同様にそれぞれで微妙に異なる特徴(音紋など)があり、個別の艦の特定に役立ちます。

 

海上自衛隊の潜水艦

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日本も周辺海域や重要海峡の監視のために海上自衛隊が設置・運用していることが分かっていますが、具体的な場所や運用方法は重要機密にあたるため詳細は未だ不明です。現在までに設置が確実視されているのは津軽海峡と対馬海峡のみですが、日本海側にも設置されていると考えられています。

さて、そんな中で今回は沖縄近海にSOSUSが設置されて日米で一体化運用しているという情報が飛び込んできました。沖縄近海は中国海軍の活動が活発化しており、西太平洋への出入り口として定期的に中国海軍の艦艇、航空機が往来しています。特に宮古島と沖縄本島の間の宮古海峡は中国のみならず、日本とアメリカにとっては非常に重要な戦略的要衝です。

沖縄を含む南西諸島の戦略的重要性が分かる図表↓

図表:中国海軍の近年動向

 

 

このような状況を受けて沖縄近海に潜水艦探知のための沖縄にある海上自衛隊の海洋観測所がSOSUSを設置していても不思議ではないでしょう。むしろ南西諸島方面の防衛と監視能力強化のためには必須と言えるのではないでしょうか。水上艦艇と違って発見・探知が困難な潜水艦にはこうした重要海峡や海域に確実に探知できるシステムを設置することが求められます。

しかし、中谷防衛大臣はこの情報が流れた後の記者会見で沖縄近海へのSOSUS設置と日米での一体化運用を否定しました。説明によれば沖縄海洋観測所と、さらに青森県の下北海洋観測所はあくまで水温、塩分濃度、海流などを観測するための施設であり、潜水艦探知のための装置は運用していないということです。

 

中国潜水艦

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現代の潜水艦戦においては水温、塩分濃度、異なる水域における音の伝わり方、潮海流などの詳細かつ蓄積されたデータが鍵となる場合があります。これらの情報の収集はもちろん不可欠ですが、その場所を利用して潜水艦の探知も行うことは常識的に考察すれば当たり前でしょう。しかし、上記のように設置の有無は重要機密であるため、簡単に公表することはないです。実際、情報公開や追及が比較的活発な日本でもSOSUSに関しては長年にわたって詳細は判明していません。

そのため、今回もあえて否定して重要機密の公開を控えた可能性が十分考えられます。そして公開しないことによって中国側にSOSUSの存在への疑念を増長させることも戦略に入れているのかもしれません。存在を公表すれば疑念はある程度晴れますが(信用するかは別問題)、こうした情報が流れている中で否定することで逆に疑念を駆る効果もあるでしょう。

どちらにしろ、筆者としては近年の中国海軍の動向と沖縄近海の戦略的重要性を考えれば秘密裏にSOSUSを設置・運用している、もしくは運用手前であると考えます。むしろこれほどの重要海域に設置しない方が不思議かつ不安です。長年にわたってこの海域を航行、パトロール、監視してきた日米が共同でSOSUSを運用すれば効果的でしょう。

 

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画像引用元:www.mod.go.jp (防衛省HP)

www.mod.go.jp/msdf/ (海上自衛隊HP)

 

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