パトリオットPAC3!命中率・精度,性能,価格,射程は?

日本の弾道ミサイル防衛ではイージス艦による迎撃と陸地からのPAC3による迎撃があります。この後者のPAC3は近年、北朝鮮によるミサイル問題によって緊急展開されることも数回あり、割と名の知られたミサイルです。今回は「最後の砦」PAC3を解説していきます。

 

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パトリオットPAC3の性能は?

PAC3(パトリオットミサイル3)は弾道ミサイルを終末段階で迎撃・撃墜するミサイルです。元々は、航空機撃墜用の地対空ミサイルとして開発されたものです。航空自衛隊も長年運用していたナイキ地対空ミサイルの後継ミサイルとして開発されました。

その後、パトリオットミサイルは飛来するミサイルの撃墜の任務を帯びるようになり、いつしかミサイル防衛における「切り札」となりました。PAC3の前形態であるPAC2は湾岸戦争で実戦投入され、敵の弾道ミサイルの撃墜に成功しています。しかし、迎撃成功率は40%~70%とかなりバラつきがあり、問題点を露呈しました。そのためPAC2の問題点を改善して弾道ミサイルに対する対処能力を強化したPAC3が開発されました。

 

○性能諸元

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全長:5m

直径:0.25m

重量:300kg

射程:15~20km

速度:マッハ5

PAC3はミサイル本体だけではなく、移動用の車両やレーダーなどの装備とセットで運用します。1ユニットは10両以上の車両で運用されるため、かなりの大所帯になります。PAC3の価格は1発あたり約5億円のようです。

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PAC3の迎撃方法は飛来する弾道に対してミサイルを直撃させて破壊するものです。つまり、炸薬によって爆発したりするのではなく、ミサイル本体を敵の弾道ミサイルに直撃させるという運動エネルギーによる迎撃方法です。

PAC3は2007年から航空自衛隊の高射部隊に配備され始めました。高射部隊は主に地対空ミサイルの運用を担当する部隊です。高射部隊は6個高射群24個高射隊で構成されており、1個高射隊はPAC3発射基を2基、計16発を保有します。そして現在は3個高射群に配備されていますが、昨今の周辺諸国における不穏な情勢を受けて3個高射群への追加配備が決定されました。これによって全国6個高射群への配備を実現する方針です。

防衛省は軍事機密たるPAC3の正確な調達数を公表していませんが、124発ほどを配備しているとの話があります。少なくとも、100発以上のPAC3ミサイルは調達しているでしょう。

 

命中率は大丈夫か?

さて、そんなPAC3は射程15~20kmと推測されているため、弾道ミサイルにおける「最後の砦」です。弾道ミサイルが突入して着弾するまでのわずかな間の「終末段階」における迎撃で使用されます。そのため、PAC3が迎撃に与えられる時間は数十秒程度です。

そうなると、気になるのが命中率ですが、その精度はミサイル防衛という観点で言えば良い成績を収めています。命中率は20~40%と批判されることがありますが、実際は80%以上の命中率があるそうです。開発してまもない頃は、命中率が芳しくありませんでしたが、システムの改良などで年々精度は上がっています。

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迎撃試験の様子

PAC3にはいくつかのバージョンがあり、航空自衛隊が運用しているのは最新のConfig.3とい呼ばれるものです。そのため、PAC3の精度は一般的に言われているほど低いものではありません。むしろ、迎撃すること自体が困難なミサイル防衛では優秀な方に部類されるでしょう。弾道ミサイル防衛はまだ発展段階という状況を考えれば、これからの精度の向上に期待するしかないでしょう。

 

ミサイル防衛の仕組み(防衛省HP)

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画像引用元:http://www.mod.go.jp/asdf/(航空自衛隊HP)

 

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