[防衛省]航空自衛隊が宇宙部隊を新設!宇宙軍,ゴミ,偵察衛星?

防衛省は5年後を目処に航空自衛隊に「宇宙部隊」を新設する方針を明らかにしました。宇宙部隊という名前からはSFめいたイメージを思い浮かべますが、主に宇宙ゴミや敵の衛星を監視するレーダー部隊になるようです。それでも、日本版GPSの構築と合わせてこの分野での進出における大きな一歩となるでしょう。

宇宙ゴミの脅威

まず、「宇宙部隊」と聞くと少なからず宇宙艦隊を期待してしまいますが、残念ながらそこまでのレベルにはまだまだ達していません。今回新設される宇宙部隊は主に宇宙ごみや仮想敵国の衛星を監視するのが目的です。

最近でこそよく話題になりますが、実は宇宙にはおびただしい数のゴミが漂っています。これらのゴミは人類が今まで打ち上げてきたロケットや衛星の残骸であり、大小52万個以上が浮遊しています(1億個以上という指摘もある)。現在、衛星軌道上には約1,000基の人工衛星が稼働しており、国際宇宙ステーション(ISS)もあります。

宇宙を漂うおびただしい数の宇宙ゴミ(黄色の点)
出典:JAXA宇宙航空研究開発機構

しかし、宇宙ゴミは10cm未満の小さなものでも、地球の自転に合わせて高速で浮遊しています。その速度は時速8kmにもなるらしく、例え極小の金属破片でも当たれば銃弾以上の被害をもたらします。そのため、衛星やISSが破片に当たらないように常に地上から監視して、位置の微調整などを行なっています。このように、現代生活に欠かせない人工衛星は常に宇宙ゴミの危険に曝されています。

脅威はゴミだけじゃない?

さらに、「衛星攻撃兵器」の存在もやっかいです。衛星を攻撃する手段としては、アメリカや中国が実験したように地上・空中からミサイルを発射して破壊するのが主流です。だが、数ある衛星の中で密かに攻撃手段を持った衛星が紛れ込んでいるかもしれません。

このような隠密キラー衛星は未だ実用化されていないそうですが、秘密裏に配備されていても不思議ではありません。実際、冷戦期は米ソともレーザーやミサイル・機関砲を搭載した人工衛星の研究をしており、中国が現在それを進めている可能性は十分あります。

もし、有事の際に人工衛星を攻撃されれば、軍事面における支障はもちろんのこと、通信・インフラも麻痺します。それだけ、現代戦や普段の生活は人工衛星に依存しているのです。そのため、宇宙ゴミに加えて、対衛星兵器の脅威も考慮する必要があります。

そのために、防衛省は文部科学省とJAXAと連携して宇宙監視レーダーの開発と運用部隊の発足を進める方針です。現在、日本は情報収集衛星や通信衛星を順次打ち上げていますが、これらを守るためにも独自の監視体制を強化する狙いです。

今回整備される監視システムは主に高高度の静止軌道(高度36,000km)を対象とします。静止軌道では常時同じ場所を監視できるメリットがあるため、通信・気象衛星、早期警戒衛星など運用されています。軍事利用に適している軌道だからこそ、実際に正体不明の衛星がいくつか確認されているそうです。これらの詳細不明な人工衛星の中にキラー衛星が紛れ込んでいると思われます。

JAXAは既に低高度軌道を監視するレーダーの整備を進めており、防衛省はいわば役割分担をして高高度を担当するのでしょう。こうしてそれぞれが連携して役割分担することにより、より効率的に宇宙の監視ができます。防衛省が新設する宇宙監視部隊は航空自衛隊の中に作られ、5年後の発足を目処に準備が進められています。ここは省庁間の垣根を超えて、ぜひ連携して宇宙監視を強化してほしいものです。少なくとも、非効率・非合理的な縦割り行政の弊害がここでも現れないことを願うのみです。

 

画像引用元:www.jaxa.jp/(JAXAホームページ)

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