防空識別圏ADIZとは?日本,中国,韓国,与那国島,アメリカ,尖閣,世界?

昨年のちょうど今頃に大きな問題となった「防空識別圏(ADIZ)」。中国側が突如、東シナ海上空に防空識別圏を設定して日本のものと尖閣諸島上空で重なる結果となりました。そもそも防空識別圏とは何か?そしてなぜ問題となったのか?

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昨年の11月に物議を呼んだ防空識別圏(ADIZ)問題。中国が東シナ海上空に突如、防空識別圏を設定して、それが尖閣諸島の上空で日本の防空識別圏と重なり合っていました。

まず、防空識別圏とは何なのか。
防空識別圏(Air Defense Identification Zone)は「各国が防空のために設ける空域」と定義されています。具体的には領空(領海12海里の上空)よりもさらに外側にスクランブル発進の基準として設定されたものです。

戦闘機は高速で移動するため、スクランブル発進の際に領空を基準としていては領空侵犯どころかあっという間に本土上空への侵入を許してしまいます。そのため、領空よりも外側にスクランブル発進をかける基準線を設けて領空を侵犯する前に対応します。

つまり、接近してくる航空機が防空識別圏に入れば、スクランブル発進をかけます。そして航空機が領空侵犯をしないように警告などを行います。

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防空識別圏は国際法などで認められているものではなく、各国が各々設定するものです。領空とは違い、防空識別圏内はその国の主権は及びません。故に防空識別圏では強制力のある行為は原則的にはとれません。つまり他国機が防空識別圏に入ったからといって強制着陸や軍事行為は基本的に行えません。現在、世界では20ヵ国以上が防空識別圏を設定しています。

警告を続けて、その航空機が領空を侵犯したことを確認したら強制着陸などの強制力のある処置がとれます。民間機に関しては識別を容易にするために事前に飛行計画を提出することが求められます。これは識別を容易にするとともに事故などを防ぐのにも役立ちます。

ただし、アメリカのワシントンDCは例外であり、テロを防ぐために事前に飛行計画を出していても進入は許されていません。

 

さて、日本の防空識別についてですが、日本のは1969年に設定されました。空域に関してはGHQが定めて使用していたものを継承しています。しかし、この空域を継承したため、与那国島の西側2/3が台湾の防空識別圏に入っているという状態が続きました。この問題は2010年に台湾側へと防空識別圏を延長するという処置で対応しました。そして日本も識別や確認を容易にするため、民間旅客機に対して飛行計画を提出することを求めています。

 

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日本はこの防空識別圏を特に問題なく使用してきました。しかし、昨年の11月に中国が突然、東シナ海上空に設定した防空識別圏が尖閣諸島上空で日本のものと重なるため問題となりました。防空識別圏が重複するという状態は非常に危険なものです。

なぜならば、互いにその空域でスクランブルをかけ合い、衝突の可能性が増すためです。これは現状をさらなる緊張状態へと追い込むものであり、危機をエスカレートさせる行為です。そのため、中国側の行為は緊張を不必要に高めるものであり、不測の事態の可能性を増大させています。

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実際、中国のこの発表を受けて韓国も防空識別圏を延長しました。そしてこれも中国側のものと一部重なっており、緊張や衝突の危険性をさらに上げました。

 

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中国の防空識別圏の設定でいただけないのが、以下の2点です。

  • 中国側の設定した防空識別圏内を飛行する際は事前通告を行い、中国側の指示に従うこと。
  • 中国側の指示に従わなかった場合は武力で防衛的な処置をとる。

既に説明しましたが、防空識別圏は主権は及びません。そのため、強制力のある行為はとれません。にもかかわらず中国側は防空識別圏をまるで領空かのように扱い、武力的な処置も辞さないと説明しています。これは国際社会からかなりの反発を買いました。

この問題は中国側が尖閣諸島における日本の実効支配を少しでも崩そうという狙いがあるものと思われます。そして国内に向けて中国が尖閣諸島問題に対して毅然と対応・行動していることをアピールする狙いもあると思われます。

 

画像引用元:http://www.mod.go.jp/index.html

 

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