海上自衛隊と海上保安庁の違いは?不仲,連携,統合,救助,訓練?

日本は四方を海洋に囲まれた島国ですが、その海を守る組織として海上自衛隊と海上保安庁のことをしばしば耳にしますね。今回は共に日本の海を守り、国民の安全を護る海上自衛隊と海上保安庁の存在に着目します。

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海上自衛隊と海上保安庁といえば共に日本の海を護る組織ですが、一般的には海上自衛隊は「軍事力」、海上保安庁は「警察力」というふうに認識されています。海上自衛隊は外敵の海軍から日本を防衛する役割を担い、海上保安庁は海における違法行為の取り締まりや救難活動などを主任務とします。組織的にも海上自衛隊は防衛省の管轄下にあり、海上保安庁は国土交通省に所属します。

海上自衛隊は主な想定相手は「軍隊」であり、海上保安庁は「犯罪者や犯罪組織」を想定しています。しかし、近年は正規軍による大規模な侵攻よりもゲリラ、テロリスト、民兵などの非軍事組織による「グレーゾーン事態」の可能性の方が高いと想定されています。その場合は驚異の度合いに応じて対応を引き継げるように海上保安庁と海上自衛隊の意思疎通と連携が急務となります。

 

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海上自衛隊と海上保安庁は昔から共同訓練を行っていますが、近年はグレーゾーン事態を見据えて定期的に訓練を実施しています。特に2000年前後に相次いだ不審船事件を受けて海上自衛隊と海上保安庁は海における不審船事件への対応を想定した連携訓練を行うことによって協力関係を深めています。

昨今は不審船に加えて領海への中国公船や漁船による侵入が相次いでおり、そちらにも対処できる切れ目のない体制を整えることが重要です。漁船の中に武装民兵が紛れ込んでいる可能性は十分あり、それらによる有事を想定した共同対処訓練を実施していく必要があるでしょう。さらに、中国公船によっての侵入については当面は海上保安庁が対処していくでしょうが、重武装化していく公船やその後ろに控えているであろう海軍艦艇に対応するためにも海上自衛隊との連携が必須です。

 

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同じ海を護る両者ですが、一部ではライバル、もしくは不仲であるとの噂があります。異なる組織である以上、ライバル心というのは実際にあるでしょうが、不仲という関係ではないと思われます。むしろ同じ日本の国民と海を守る者として協力関係や一種の親近感・同志感を感じているのではないでしょうか。特に昨今の周辺情勢を受けて両者が連携する必要性はますます増しており、それも協力関係を促進している一因でしょう。

実際に海上自衛隊と海上保安庁を統合すべしという極論もあります。しかし、所属する上部組織が異なり、運用方法も違う両者を統合すれば様々な弊害が現れるでしょう。例えば、海上自衛隊の退役した護衛艦を海上保安庁に譲渡して運用させるべきとの意見が一時ありましたが、扱っている艦艇の規格も装備も異なるゆえ、混乱を招くだけとの結論に達しました。むしろ、同じ国民と海を護る者でありながら、異なる組織であるからこそ「適度なライバル心」が生まれて切磋琢磨の原動力ともなっています。

 

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非正規・非対称戦などのグレーゾーン事態が現実を帯びる中で海上自衛隊と海上保安庁による切れ目のない連携体制を整えることが喫緊の課題です。しかし、不必要な混乱を招かないためにも両者の統合などという極端な策ではなく、現存する連絡・協力体制をより一層の強化・発展を進めていくことが一番有効的な方針でしょう。

 

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⚪︎画像引用元:

http://www.mod.go.jp (防衛省HP)

http://www.mod.go.jp/msdf/ (海上自衛隊HP)

http://www.kaiho.mlit.go.jp (海上保安庁HP)

 

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