[シリーズ]沖縄基地問題の現状は?返還,普天間基地,北部訓練場?

沖縄の基地問題に関する2回目の記事です。前回はよくある誤解について書きましたが、今回はいよいよ基地問題の中に切り込んでいこうと思います。まずは、基地問題の現状について見ていきます。

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前回は沖縄県には在日米軍専用基地の74%、自衛隊との共用も含めると23%があることを書きました。その上で、沖縄県の10%、人口129万人の沖縄本島の18%を米軍基地が占めていることを確認しました。では、沖縄の基地問題の現状を確認しましょう。

前回の記事はこちら↓↓↓

[シリーズ]沖縄基地問題:割合,沖縄振興予算への誤解?

 

まず、沖縄にあるアメリカ軍基地ですが、海軍、陸軍、空軍、海兵隊の四軍全ての施設があります。これらの基地の中で大きな面積を占めているのが空軍と海兵隊です。特に海兵隊は沖縄にある米軍基地の75%を占めます。いま問題となっている普天間基地と移設先の辺野古基地も海兵隊の施設です。しかし、普天間基地問題であまり表に出てきませんが、実は他の基地の縮小・返還は少しずつ進んでいるのです。

冷戦終結や基地問題の浮上を受けて、日米両政府は在日米軍を再編することに合意しました。沖縄に関しては嘉手納基地以南の各施設を2025~30年までに順次返還することになっています。実際に以下の計画に基づいて徐々に進められています。

 

防衛省HPより

さらに、昨年末には海兵隊の広大な北部訓練場の半分以上(4,010ha)が返還されました。これは過去最大級の返還面積であり、沖縄に在日米軍専用基地が占める割合が74%から70%に下がりました。このように徐々にではありますが、返還は進められており、普天間基地も一連の計画の一環なのです。これらの返還地は沖縄県にとって貴重な土地であり、開発ポテンシャルが眠る資源です。実際に1987年に返還された牧港補給基地の一部は現在の那覇新都心として発展しており、旧軍用地の開発成功例です。今後は返還が進む土地をどう地元のニーズに合わせた形で開発していくかが問われます。

UR都市機構 九州支社HPより

さて、返還計画の中で即時返還されるものに関しては大きな摩擦はありません。問題は県内に機能を移設した後に返還されるものです。この代表例が普天間飛行場なのです。他にも上記の北部訓練場は高江にヘリパッドを移設することが条件であったため、現地で昨年大いに揉めていたのが記憶に新しいかと思います。

普天間基地に関しては主に海兵隊の輸送機や輸送ヘリ、攻撃ヘリが駐留しています。その機能を辺野古基地に移設した後に全面返還されることになっています。ちなみに空中給油機も駐機していましたが、山口県の岩国市が受け入れたため、一定の負担軽減となりました。しかし、ご存知のように1996年に合意した普天間移設を民主党の鳩山政権が迷走した挙句に搔き乱しました。総理大臣の「最低でも県外」発言に大きな期待を抱いた分、県民の落胆と憤慨は激しいものです。第二次安倍政権と移設反対派の翁長知事の誕生以降は対立が激化しており、「沖縄県vs.日本政府」の構図が描き出されています。そして、現在は辺野古移設に向けた埋め立てが開始されており、反対派との衝突がエスカレートすることが懸念されます。ただ、普天間基地のこれ以上の固定化は避けなければなりません。

ここで、政治的な現状を見てみましょう。翁長知事の当選以降は沖縄県内で行われる各種選挙は反対派のオール沖縄と推進派の与党の代理戦争と化しています。ただ、翁長知事率いる移設反対派の「オール沖縄」の勢いは以前よりは落ちているようです。国政選挙では沖縄県内の衆参全6議席を獲得したオール沖縄ですが、直近の市長選では与党系候補に3連敗を喫しています。現在は沖縄県内11市長のうち9市長が与党・自民党系であり、側近の安慶田副知事が辞任した口利き事件と合わせて求心力が低下していると囁かれてます。さらに、仲井真前知事が承認した辺野古埋め立てを翁長知事が取り消したことを巡る訴訟問題では昨年末に最高裁で国に敗れました。今後は来年の知事選に向けて与党とオール沖縄の戦いは続くものとみられ、翁長知事が再選するかに注目です。普天間基地問題についてはまた後ほど詳しく書きたいと思います。

>>>続く

画像引用元:沖縄県HP (www.pref.okinawa.jp)
防衛省HP (www.mod.go.jp/)
UR都市機構 九州支社HP (www.ur-net.go.jp/kyushu/)

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