[松代紀行]象山地下壕,幻の松代大本営,皆神山?

この時期になると72年前の戦争に関する報道が多くなります。忘れてはならない、繰り返してはならない過ちですが、まだあまり知られていない事実も多いです。今回はその一つである「幻の松代大本営」を訪ねてきました。

松代大本営とは?

1944年秋、サイパン島陥落と本土空襲の開始を受けていよいよ戦局の悪化が見えるところまで迫ります。そのため、皇居や政府機能、大本営などを東京から疎開させる案が浮上します。米軍の本土上陸が予想される中、内陸部に首都機能を移転して戦争継続の指揮を取る予定でした。

そこで白羽の矢が立ったのが長野県の松代です。真田家の城下町でもあったこの町は地盤が強く、爆弾にも耐えられ、山に囲まれた盆地であったため選ばれたそうです。そのため、1944年11月から終戦まで突貫工事で地下壕の建設が進められます。地元住民や朝鮮の人々も動員されたこの工事は主に3つの山の地下を掘り進めます。その結果、わずか9ヶ月間で総延長10km(計画の8割)まで完成します。具体的に、象山に政府機関やラジオ局が、舞鶴山に皇居・宮内省と大本営が入る予定でした。そして皆神山には食糧倉庫が建設されるはずでした。

しかし、幸い松代大本営は実際に使われることがありませんでした。

松代大本営を訪ねてみた

まず、長野駅前からバスで南に下ります。途中、バスで20分ほどのところにある川中島古戦場跡を訪ねました。あの上杉謙信と武田信玄が激突した有名な川中島の戦いです。二人の武将の銅像がありました。

 

戦国時代の名勝負と言われた上杉謙信と武田信玄の戦いがここで繰り広げられたそうです。今は大通りの側にある神社・公園となっており、すぐ近くに長野市立博物館があります。

さて、ここからバスで10分ほど行くと松代に到着します。真田幸村の兄・信之が治めていた地であり、城下町の風情は今も残されています。つい最近まで電車が通っていたようですが、残念ながら廃止になって駅舎だけありました。

旧松代駅

ちょうど昼時だったので観光案内所の2階にある食堂でまずは腹ごしらえです。老夫婦が営むこの食堂ではなんとアイスコーヒーをサービスしていただきました。

昼食後に案内所の1階でレンタサイクルを借りていよいよ松代観光です。地下壕跡までは自転車で10分ほどの道のりです。

今回訪ねた象山地下壕は500mの区間が午前9時から午後4時まで公開されています。入るのは無料であり、受付でどこから来たか(おそらく統計調査のため)を伝え、ヘルメットを着用して入ります。

入り口の様子

しばらく下ると・・・

平坦になり、奥までずっと続く

 

総延長は10kmもあるとか

さらに奥まで進む

かなり奥行きがあるのが分かります

こちらは立入禁止のようです

良い状態で保存されています

今回は夏真っ盛りの時期に訪ねましたが、地下壕なので冷んやりしており、気温はかなり低いです。半袖では肌寒いぐらいでした。足元はそこまで悪くはないのもの、やはりサンダルなどは避けた方がいいでしょう。ちなみに、薄暗くて長い坑道を歩くので人があまりいないとちょっと怖いです。

さて、外に出るとすぐ横に記念館があります。入場料は200円ですが、貴重な地図や資料が展示してある上に、館内ガイドが丁寧に説明してくれます。Wikipediaなどでは分からない当時の細かい事情などを話してくれるのでオススメです。

 

寄り道:世界最古のピラミッド皆神山?

松代大本営跡を見学した後、近くにある皆神山を目指します。当初、松代大本営は皆神山に作られる予定でしたが、地盤が脆かったため食糧庫に変更されました。その皆神山ですが、オカルト界ではかなり有名な山なのです。

曰く、皆神山は世界最古のピラミッドであり、UFOの基地でもあるとか・・・

看板からして怪しい(笑)

実際、この山には色々と不可思議な話があります。まず、1965年から71年まで皆神山の近くで群発地震がずっと起きます。人が感じる強さの地震だけでも約62,800回という数です。これだけの数の地震がこれだけ長期間にわたって起きたのは世界的に見てもかなり稀であり、その詳しい原因は未だ判明していません。これらの地震の際に山頂付近が光る「発光現象」が度々目撃されており、現在でもこの現象は時々見られるとのこと。

 

見た目は田舎の住宅地にある普通の山

途中、なぜか天の岩戸で有名な岩戸神社があります・・・

山頂の皆神神社(熊野出速雄神社)

門の両脇にある人形?が恐い・・・

不思議なことに、山を登り始めると辺り一帯に霧が立ち込めてきました。筆者は自転車で、しかも一人で行ったのでかなりビビりました(笑)。

文字が消えかかってますが、ピラミッドの話が書いてます

立派な神社です

なぜかクロサンショウウオの産卵池が

クロサンショウウオは通常もっと高い標高で産卵するとか。皆神山は海抜694m(麓からは280m)なのでかなりレアなケースです。これも不思議な現象ですね。

菊と六芒星?

菊と六芒星を見ると「日ユ同祖論*」を思い出します。

*日本人は古代イスラエルの民の末裔であるという説

それにしても突然これだけ霧が出るとかなり不気味に感じます・・・急いで下山しました。内心ビビりながらの訪問でしたが、なかなか興味深い地でした。確かにオカルト好きにはたまらない場所でしょう笑。

感想

それにしても、長野市というのは川中島古戦場跡、松代大本営、皆神山、善光寺など様々なスポットが集まる地ですね。今回はあまり軍事や安全保障と関係ない紀行でしたが、象山地下壕は考えさせられました。

終戦直前まで本気で国家中枢を松代に移し、徹底抗戦するつもりだったのが伝わります。もし、計画通り本土決戦を遂行していれば、今のような日本はなかったでしょう。それこそ、分割占領と分断国家化は免れず、皇室や日本民族の滅亡という最悪の事態になっていたかもしれません。少なくとも、現在のような経済大国・先進国にはなれなかったと思います。

ギリギリのところで本土決戦を回避し、現在のような日本になれたのは「奇跡」でしょう。松代大本営を見ているとそんな気がします。ぜひ多くの人に訪ねてほしい場所です。

*松代象山地下壕

休み:毎月第3火曜日(祝日の場合は、その翌日)及び年末年始(12月29日から1月3日まで)

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