[宇宙開発]日本版GPSを構築へ!衛星,精度,中国,産学官協議会?

現代の生活において欠かせない人工衛星による精密な位置情報の特定と提供。このいわゆるGPSシステムは元々はアメリカが軍事用に開発したものであり、日本を含めた国々はそれをある程度「限定的」な部分を民間用として使っている状況です。そのため、近年は自国で同様の全地球測位システムを構築しようという動きが出ており、日本も遂に動き出すようです。

 

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GPSはカーナビやスマホの道案内などかなり身近な存在ですが、アメリカの軍事衛星の一部を借りて民間用に使用しているのです。アメリカは軍事用の測位衛星を30個以上打ち上げており、そのうち民間に開放されているいくつかを他国も含めた企業などが使っています。簡単に原理を説明すると4つの衛星によって受信する側の正確な座標と時間が分かり、それを応用して道案内などに役立てているのです。

しかし、あくまで元は軍事用のシステムであり、アメリカのシステムなので「融通が効きづらい」という面を嫌う中国やロシアなどは自国で測位衛星を打ち上げて独自のシステムを構築しています。例えば、中国は合計35基によるGPSシステム「北斗」の運用を目指しており、アメリカに代わる全地球測位システムとしての確立を狙っています(実際に周辺国にもシステムの提供をすすめている)。

 

 

日本も2000年代に入ってからGPSの位置情報を補完する「準天頂衛星システム」の構築を目指して人工衛星の打ち上げが行われました。当初は民間を中心に進められていたこの計画も次第に国家プロジェクトとして遂行されることになり、2010年に1号機の「みちびき」が宇宙に上げられました。この日本版GPSである準天頂衛星システムは中国の北斗と違い、アメリカのGPSに取って代わるものではなく、現段階ではあくまで「補完・強化」するものです。先ほど安定的かつ精密な測定には4基の衛星が必要と書きましたが、日本は2017年後半に自国の測位衛星4基による体制の確立を目指します。この4基体制が完成すればアメリカの衛星と合わせて常時精密な測位が可能になります。今後3基の衛星が順次打ち上げられる予定であり、暗号化や妨害電波に対する対策も施されたものになる予定です。

 

測位衛星みちびき(JAXAホームページより)

 

しかし、日本政府は4基体制の確立後も追加衛星を打ち上げる予定であり、最終的には7基体制を目指すものと思われます。7基体制が確立すれば日本だけで自国のみならずアジアと西太平洋を含めた広大な範囲をカバーすることができます。肝心の精度に関しては技術改良によって誤差がメートル単位から数センチ未満となり、安全保障において大きな役割を果たすことでしょう。もちろん、民間企業の活動にも自国の衛星によってもたらされるこの精密な情報は大きく貢献することが予想されます。実際、準天頂衛星システムの民間利用を目指す産学官協議会が存在しており、技術の向上や情報の利用について取り組んでいます。

日本の安全保障面における宇宙利用は2000年代に入ってから加速しており、JAXAの安定的な打ち上げ能力によってその能力は確実に向上しています。実際、情報収集衛星(いわゆる偵察衛星)は既に7〜8基が運用されており、今後も順次改良型が打ち上げられる予定です。このようにアメリカの軍事衛星とその情報には敵わないものの、日本もこれに対する依存度を軽減すべく軍事衛星の独自開発を進めています。今後は早期警戒衛星の開発も含めた宇宙利用の強化を進めるものと思われ、将来的には日米で連携しながら互いの情報網を補完していく体制を整えるでしょう。

 

画像引用元:www.jaxa.jp/index_j.html (JAXAホームページ)

 

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