日本海が危うい?中露海軍,中国漁船の動向?防衛力強化を!

日本の安全保障で一番懸念されているのが南西諸島方面です。進出を強める中国海軍に対して尖閣諸島を含むこれらの地域をどう守るかが喫緊の課題です。しかし、日本が防衛力の南西シフトを図る中で、隙を突かれる可能性が出てきたのが日本海方面です。中国に加えて北朝鮮、韓国、ロシアも活動するこの海域の防衛力を疎かにはできません。

スポンサードリンク
 


 


 


 


 


 


かつては「天皇の浴槽」とも呼ばれた日本海は内海のような存在でした。事実、米軍も大戦末期までは日本海への進入を躊躇し、当時のソ連海軍は日本海軍と比べると脆弱でした。冷戦期は増強するソ連海軍の前に日本海は日米vs.ソの最前線となりました。しかし、冷戦終結後は中国の台頭を受けて防衛力の南西シフトが続いています。

昨今の情勢では沖縄を含む南西諸島方面が日本の安全保障上の最も重要な地域です。そのため、海上保安庁や自衛隊はこの地域で発生する有事を第一に想定しています。これは誤った認識ではなく、中国軍の東シナ海、西太平洋への進出が盛んなのは間違いないです。しかし、問題は軍拡を背景に中国が日本海への進出も徐々に図っていることです。このままでは、国力に余裕のある中国に南西方面と日本海の二正面作戦を強いられ、苦しい立場になります。

 

中国漁船が日本海に

中国漁船といえば、多数の船団で現れてその海域の水産物を大量捕獲することで有名でしょう。今までは主に沖縄周辺や九州西部に出没していました。日本の漁場に現れては「乱獲」に近い漁をしますが、中国漁船は船体が大きく、数も多いのです。威嚇を恐れて漁ができない事態も珍しくなく、日本の漁師にとっては迷惑かつ身近な脅威です。小笠原沖で大量の中国漁船が赤サンゴを乱獲していたのが記憶に新しいでしょう。日本の海域で日本の貴重な水産資源を我が物顔で乱獲する実態は「暴挙」であり、それを事実上許している対応は甘いと言わざるを得ません。

 

小笠原沖での事案については↓↓↓

[小笠原諸島]密漁中国船の領海侵犯!

しかし、この事案は今や日本海にまで及んでいるのです。最近、日本海の漁場に中国漁船団が出没しており、日本海沿岸の漁師が脅威に感じているそうです。問題は中国漁船がなぜ日本海まで来ているかです。もちろん、純粋に「漁」のためというのも理由の一つです。しかし、それ以外の意図があるのは間違い無いでしょう。共産党政権下の中国では大規模な漁船団の出港や行き先を制限することは簡単です。尖閣諸島や小笠原諸島付近に大量の中国漁船が出港することを容認すれば、日本との問題になるのは火を見るよりも明らかです。それでも、中国政府が容認するのは日本側を試しているからです。圧力を掛ける目的や日本の海上警備能力を試しています。

日本海でも中国漁船が出没することで心理的圧力を掛け、海上警備能力の限界を測っています。確かに、南西諸島方面に注視している日本にとっては後ろを突かれた形となり、動揺はするでしょう。ただ、漁船団はさらに厄介な役割を担えます。まず、日本海に中国漁民が活動していることは中国側にとって保護する大義名分となります。自国の国民を守るために今後は中国公船(海警)や中国海軍の出没が増える可能性があります。

 

中国公船・海軍が日本海を航行?

中国が必要に応じて漁船団に民兵を紛れ込ませていることはもはや広く知れ渡っていることです。仮にそれらの漁民が日本海で活動し、トラブルを意図的に起こせば「保護」の名目の下、軍隊が出て来ます。自国民の保護という大義名分を前面に出しながら、日本海を中国公船や海軍艦艇の活動領域として確立させるでしょう。そうすることで、平時から日本の警備力と防衛力を分散させ、逼迫させます。

 

対馬沖で目撃された中国海軍の艦船
(統合幕僚監部HPより引用)

尖閣沖に現れる中国公船は日本海には現れておりませんが、海軍艦艇は近年しばしば目撃されております。現在のところ、太平洋に出た艦隊がその後、津軽や宗谷海峡を通って対馬海峡を抜けるルートが多いです。しかし、中国漁船の保護を大義名分に使えば、今後は定期訓練などの活動を常態化させるかもしれません。そうなれば、ただでさえ逼迫している防衛力を一層分散させねばなりません。南西諸島方面に集中している日本にとっては二正面作戦を強いられる形となります。

 

日本はどう対処すべきか?

この動きに対してどう日本は対処すべきでしょうか?政治情勢や財政事情を考えれば、二正面作戦を遂行できるだけの予算や人員・装備を短期間で揃えることは無理です。現実的なのは地道に海上保安庁や自衛隊の予算を増やすことです。特に、初動対処を担う海上保安庁の予算、人員、船舶を増やすことが重要です。海上自衛隊に関しては30DEXミサイル艇などの戦力を充実させ、地方隊が旧式艦船ばかりで構成されないように力を注ぐべきです。

 

他にもできることは韓国との安全保障上の関係を強化することです。韓国もすぐ側の海域に中国の影響力が及ぶのは快く思わないはずです。そのため、その点に関しては利害が一致します。しかし、問題は国民感情が日韓協力を許さないところでしょう。純粋に安全保障の観点から見れば、日韓協力は相互利益になります。韓国は前面の北朝鮮と対峙し、中国の軍拡もある中で、背後の日本をも敵に回すのは愚策です。日本も「防波堤」と言われる韓国を敵に回すよりも味方にした方が合理的です。ですが、既に述べた通り、韓国側が国民感情を乗り越えない限り、安全保障面での日韓協力の強化は不可能です。

 

これらを鑑みれば、日本としては自助努力の他にはやはりアメリカに頼る他ないです。最近の北朝鮮情勢を受けて日本海で日米合同演習が実施されました。日本海での大規模な日米合同演習は珍しいです。普段は周辺国への配慮(主に北朝鮮とロシア)のために、日本海ではあまり行われませんでした。今後はアメリカを説得して日本海での演習も増やして中国を牽制するのも策かもしれません。中国艦船の活動頻度や内容に応じて、訓練や共同パトロールを行い、日米のプレゼンスを示すことが重要です。米海軍と海上自衛隊が相互補完を行えば、当分の間は対応可能です。

 

しかし、日本海での日米のプレゼンス強化はロシアを刺激することになり、日露関係とのトレードオフになるやもしれません。可能ならば、同じく中国の影響力を快くは思わないロシアとも共同訓練などを通して牽制したいところですが、あまり期待はできないでしょう。ロシアとの関係はこじらせない程度を目指し、友好関係の維持には務めるべきです。しかし、それ以上の期待は禁物であり、日本としては日米同盟が最も重要な基軸であることを忘れてはなりません。その上で、日米同盟+α、つまりオーストラリア、インド、イギリスなどとの準同盟関係を目指す方がはるかに効果的でしょう。

 

1 2 ・・・次のページ

 

 

スポンサードリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です