【国境の島・対馬②】観光,歴史,自然,韓国,自衛隊増強?

国境の島、対馬。最近は韓国人旅行客で溢れており、韓国資本がいくつかの店や宿泊施設を経営しています。「もはや韓国領」と憂う声がある中、実際に地元の人はどう思っているのでしょうか?今回、対馬を訪れて地元住民に出来る限り思いを聞いてみました。微力ながら、その声を届けたいと思います。

対馬と韓国

まず、対馬と韓国(朝鮮)は長い交流の歴史があります。日本本土と朝鮮半島の中間に位置しており、中継地点だったので交流や交易は盛んでした。そのため、対馬を治めていた宗家は朝鮮半島との外交の窓口でした。しかし、同時に蒙古襲来や応永の外寇など朝鮮方面からの侵略にも晒された歴史があります。

そんな対馬ですが、韓国内では「対馬は韓国領である」との主張があります。ただ、韓国政府はこれを公式には否定しています。それでも対馬を韓国領と見なす人々が一部いるのは確かであり、韓国のとある地方議会では「対馬の日」を勝手に制定しています。

実際、10年ほど前に対馬を韓国領と主張する謎の団体が来日し、対馬市役所前で主張を繰り広げるという光景がありました。そして、仏像が盗まれるという事件も発生したばかりです。こうした点からも警戒を十分怠らないようにしないといけません。

ちなみに、厳原のメイン通り沿いに「対馬は日本固有の領土」と書かれていたであろう看板を数枚発見しました。しかし、引き剥がされていたのでおそらく韓国人旅行客が剥がしたのでしょう。推測に過ぎませんが。設置したのは対馬防衛隊という団体のようですが、詳細は全く不明です。

剥がされているので全部は読めません

対馬防衛隊とは何でしょうか?

 

竹島で揉めるならまだしも、対馬はどう考えても日本領でしょう・・・そこは議論の余地がないと思いますが、やはり韓国人から見たら自然と腹が立つのでしょうか?

 

地元の人に話を聞いてみると

さて、筆者は対馬の現状について地元の人がどう思っているのかを知るために聞き込みをしました。カフェ、レストラン、居酒屋などで地元住民に話しかけ、それぞれの思いや考えを聞いてきました。公平性を期すために、韓国人を歓迎する店(外観から判断)とお断りする店の両方を訪ねました。

韓国人お断りの店は2、3軒ありました

実際に地元の人の話を聞くと、興味深いことが多く判明しました。以下は要点をまとめたものです。

  1. 韓国人旅行客が来ること自体はありがたい。
  2. でも、やはり日本人にもっと来てほしい。
  3. 韓国資本で宿泊、飲み食いされるとあまり恩恵がない。
  4. 一部の韓国人は対馬で土地を買いたいらしい。
  5. 自衛隊を増強してほしい。
  6. 観光面における規制緩和や法改正をしてほしい。

地元民から見た韓国人旅行客

まず、韓国人旅行客が来てくれること自体はありがたいそうです。来ることで一定の経済効果を生み出しているのは事実ですから。日本人が来てくれない分、韓国人が来ることで飲み食いや土産の購入でお金は落としてくれます。

ただ、最近は韓国資本や韓国人が経営する飲食店、宿泊施設が増えてきたため、そちらで旅行が完結すると地元経済にはあまり貢献しません。いわば、「対馬は場所を貸しているだけ」という側面もあると言えます。

そのため、本音としてはやはり日本人観光客にもっと来てほしいのです。

人口3万人の島に10倍の数の外国人が来るというのは住んでいる身としては「不安」を抱かざるを得ないそうです。確かに、街中にハングルや外国人が溢れかえる光景を見て、自分がここの住人で子供でもいれば少し不安になります。これは決して「差別」とかではなく、理屈抜きの自然な感情でしょう。

そして、最近はマシになったものの、韓国人のマナー問題もあります。これは文化の違いからくるものらしく、韓国では会計前に商品を開けて食べることがあるとか。しかし、日本ではそれが通用しないので住民から見ればマナーが悪いだけです。近年はツアーガイドが事前に注意したりやマナーを理解したリピーターが増えているのでは改善はされてきているそうです。

さらに、興味深かったのは「土地購入」の話です。対馬では現在、外国人が「個人」では土地を買えないそうです。しかし、「法人」としてならばできるのでそれが韓国資本の店や宿泊施設が増えている背景でもあります。

ところが、ソウルから来る韓国人の中には対馬で土地を購入して家を建てたい者が一定数いるそうです。朝鮮有事の際に避難先として対馬に別荘を確保したいという願望でしょう。北朝鮮というリスクを抱え、軍事境界線からわずか30kmほどしか離れていないソウルの人々からすれば避難先の確保は切実な願望と言えます。

そうした願いの中で、海を隔てた対馬に目をつけるのはある意味当然かもしれません。しかし、規制で個人購入はできないので法人でペンションを建てるケースもあるとか。つまり、現状では法律がギリギリ大量購入を防いでいますが、もし「個人購入」を許可すれば一気に土地を買われる可能性があります。

 

自衛隊を増強してほしい?

話を聞いていて一番驚いたのが「自衛隊を増やしてほしい」という意見が多かったことです。やはり元寇などの侵略された歴史を持ち、朝鮮半島と対峙してきた国境の島は本土よりも「国防」の意識が強いようです。関係ないかもしれませんが、対馬を車で走っている最中、「共産党」「社民党」のポスターを1つも見かけませんでした笑。

現在、対馬には陸海空の自衛隊と海上保安庁が配備されています。しかし、陸上自衛隊の対馬警備隊の人数は350人程度、海上自衛隊も航空自衛隊もそれぞれ200〜250人だそうです。陸上自衛隊は対戦車装備などを保有していますが、他は通信・監視用の部隊なので実力装備はほとんどありません。

しかし、対馬では以前から自衛隊増強の要望書を国に提出しており、今回聞いて人の話も同様の意見でした。陸上自衛隊に関しては現在の250人から最低でも1個連隊規模(600人ほど)に格上げしてほしいとのことです。海上自衛隊も自衛艦が定期的に寄港できるように港湾を整備してほしい声がありました。

これはもちろん安全保障の強化と住民に安心感を与える意味合いを含んでいます。しかし、人口増という観点からも歓迎されています。現在、対馬の人口は31,500人ですが、ここも少子高齢化に苦しんでいます。

しかし、対馬への移住者を増やそうにも十分な雇用を生み出せるだけの産業がなく、短期的な対策としてはやはり公務員に頼らざるを得ないのが現状です。長期的に見れば「焼け石に水」かもしれませんが、自衛隊員とその家族が来れば幾らかは人口が増えます。そして、自衛艦の定期寄港があればプレゼンスを示すだけでなく、乗員が街中で飲み食いします。

忘れてはならないのはここが戦略的に重要な「国境の島」であるということ。早急な対策は急務です。

 

規制や法律の弊害?

対馬は長崎県に属します。しかし、博多から船で行き来する人が多いので経済的には福岡県との繋がりの方が強いのです。そして、住民の中には「福岡県の方が良かった」という意見がありました。その理由が「規制が福岡の方が緩い」というものでした。

博多を見れば分かるように、福岡県は屋台などを道端に出してもOKなのです。しかし、長崎県はどうやらそうではないようです。そのため、福岡のように厳原のメイン通りにも屋台を出して盛り上げたいという意見がありました。他にも「長崎だと県庁まで遠すぎる」という声も。

川沿いの道が綺麗なので屋台があれば賑わう?

さて、新しい離島振興法が今年施行されました。正式名は「有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法」です。この振興法によって離島への交通費(船舶や飛行機)の一部を国が負担してくれます。しかし、これは「住民限定」です。

例えば、島民であれば博多から対馬までのフェリー運賃で割引を受けられます。でも、これだと観光客が来るときに割引を受けられないので住民としてはそこが「欠点」だとか。確かに、地元の人としては運賃割引を受けられるのはありがたいです。

しかし、日本人観光客にもっと来てほしいのに肝心の観光客が割引対象じゃないので本当に「振興」と言えるかどうか疑問だそうです。もし、「観光」という側面から離島振興を行うならば観光客にも適用すべきではないでしょうか。例えば、宿泊証明書などを提示すれば割引を受けられるようにすればいいのでは?

我々にもできることはある

対馬を応援するために微力ながら我々にもできることはあります。もし、何らかの形で応援したいという方がいれば、こちらをご一読下さい。

【国境の島・対馬④】対馬を応援するためにできること?

 

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