【アメリカ】オバマのアジア太平洋回帰政策とは?リバランスとは?

中国の台頭を受けて日本のみならずアジア諸国は緊張感と不安に包まれていますが、そんな中アメリカのオバマ政権は「アジア太平洋回帰」の宣言をしています。これは第二次世界大戦以降アメリカが築いてきた秩序を維持する上で重要な意味とメッセージを持ちます。

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多くの方がご存知のようにここ数年で中華人民共和国の急激な成長と台頭がアジア太平洋における情勢を変えつつあります。現在のアジア太平洋の秩序はアメリカ合衆国の圧倒的な影響力とプレゼンス(存在感)が支えてきました。

第二次世界大戦以降はアメリカは日本、韓国、フィリピン、タイ、オーストラリアなどの各国と同盟を結んだ上で日本、韓国、フィリピンなどに強力な軍事力を置いてプレゼンスを保持してきました。圧倒的に強力なアメリカがアジア各国とそれぞれ同盟を締結して地域の秩序を維持・安定させるシステムを「ハブ&スポークの同盟システム」といいます。

 

しかし、21世紀に入って中国が急激な経済成長とともに軍事力の近代化と拡張を始めたため、地域の秩序が揺らぎかねないとの不安が存在が浮上しました。他方、冷戦が終結してフィリピンなどからは米軍が撤退して、2000年代は中東方面に戦力を注いで集中しました。そのため、米国の影響力が弱まり、中国の影響力が増強して従来の秩序を変更するという可能性が現実味を帯びてきました。

中国海軍などは第一列島線、第二列島線などの計画を進めていると言われており、南シナ海や東シナ海では周辺国との軋轢が深刻化しています。これらの地域の不安を抑えるため、現状維持を行うためにオバマ政権は中東から兵を引いてアジア太平洋に回帰するという政策を宣言、実行しています。

このアジア太平洋回帰、リバランスとも呼ばれているこの政策はまとめると以下のようになります。

・アジア太平洋における米軍のプレゼンスの維持

・アジア太平洋における各同盟国との連携強化

・各同盟国の安全保障における役割増

・地域各国間の連携強化

 

軍事面では具体的には、

・米海軍の艦船の60%を太平洋方面に配備

・シンガポールに米海軍戦闘艦を4隻配備

・フィリピンとの安全保障協力の強化
同国における米軍の配備の可能性

・オーストラリア北部のダーウインに海兵隊2500人のローテーション配備

・オーストラリア北部のココス諸島にP-8部隊の配備

・普天間基地の移設と辺野古新基地の整備

 

外交・経済面では

TPP(環太平洋戦略経済連携協定)の発効

・ASEANフォーラムやAPECなどの地域会議を通して外交による現状維持と安全保障分野での協調を推進

・各同盟国との連携強化及びそれぞれの役割・負担の増加

 

 

厳しい予算の中でアメリカは軍事力によるプレゼンスを維持する一方、同盟国に従来よりはもっと役割・負担を担ってもらうという方針のようです。外交においては地域における各国と協力して力による現状変更に反対、地域的な枠組みの中における対話を通して現状と秩序を維持しようというものです。

欧州や中東での軍事力を削減する(どちらもウクライナ情勢とISISの影響で先行き不安)一方、アジア太平洋においては削減せず「我々は引き続き秩序と現状維持のためにこの地域に留まる」というシグナルを中国に送っています。

力による現状変更には明確に反対する一方で各国が参加した対話を通して中国側に現状の中で平和的に発展することを促す努力をするようです。このアジア回帰政策はプレゼンスの維持などの具体的な政策の意味合いも持っていますが、どちらかというと政治的なメッセージの意味合いの方が強いといえるでしょう。

⚪︎関連記事:

[アメリカ海軍]横須賀基地に新鋭イージス艦を追加配備!リバランス政策?

 

画像引用元:

http://www.kantei.go.jp (首相官邸HP)

http://www.mod.go.jp (防衛省HP)

 

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